【L】Lettula (パンケーキレストラン)

ムーミンバレーパークのちょっとディープな情報を、AからZまでのキーワードにして、
アルファベット順にご紹介していく「ムーミンバレーパークのA to Z」

【L】「Lettula」(レットゥラ)パンケーキレストランです。

lettula

名前の由来は、フィンランド特有の薄いパンケーキ「lettu」(レットゥ)からで、「レットゥラ」は、フィンランド語で「レットゥの場所」という意味になります。

日本で一般的なふわふわの「パンケーキ」は、フィンランド語でも同じ、パンケーキを意味する「pannukakku」(パンヌカック)という言い方をしているものや、オーブンで作る厚みがあるものを指します。

一方「レットゥ」は、パンケーキの仲間であるものの、クレープに近いような薄めの生地で、フライパンで作るものが多いです。フィンランドでは、この「レットゥ」を何枚も焼いて、ベリーのソースやジャムに、クリームを添えて食べるのが一般的です。

lettula

ムーミンたちがよく作っているのは、「レットゥ」の方です。

ムーミントロールが手にフライパンを持っていますね。このフライパンは1つ1つスペースが分かれているので、小さいレットゥを同時にたくさん作ることができる優れものです。

ムーミンたちの暮らしぶりがのぞける、パーク内の「ムーミン屋敷」でも、小さなレットゥが焼けるフライパンが台所には置かれていて、食卓にもレットゥがありますよね。

(シナモンクッキーの奥に、レットゥがあるのが、見えますか?)

パークのパンケーキレストラン「Lettula」は、レットゥに限らず、さまざまなパンケーキやパンケーキに合うメニューを楽しんでいただける場所として命名しています。


ムーミンたちとパンケーキ

なぜこのようなコンセプトの場所を作ったかというと、そもそも、パンケーキはムーミンたちの大好物で、物語にもパンケーキがたびたび登場するからです。

登場シーンはさまざまで、朝ごはんやパーティやピクニックで、はたまた冒険の途中でも火を起こして焼きはじめたりするので、食べる場所も、屋内外問いません。だれも見たこともないような大きな魚(マメルク)も、パンケーキを餌にして、釣りあげてしまいました。

ものを最小限しか持たないスナフキンも、パンケーキのフライパンは常備していますね。

ムーミンバレーパークへの冒険のはじまりである、「はじまりの入り江」エリアにある、ここ「Lettula」も、ムーミンたちと同じような気持ちで、ゲストのみなさん自身のこれからはじまる冒険や、冒険の途中の腹ごしらえをするようなワクワクする場所であってほしい、という思いがありました。

 

ムーミンパパと訪れたゲストの冒険のはじまり

パンケーキを食べているアートを使わずに、このアートを選んだのには、理由があります。

これは、ムーミンパパの新しい人生のはじまりを象徴するアートだからです。

生まれて間もない頃に新聞紙にくるんで捨てられて、「ムーミンみなし子ホーム」で育ったムーミンパパは、大きな使命を感じ、ある日、ホームをたったひとりで抜け出し、森の中で朝を迎えます。

ここからは、ムーミンパパの言葉を借りてみましょう。

一度もかいだことのないような、よいにおいを風が運んできて、私の鼻を期待でわくわくさせました。

目をさますと、頭上にあざやかな緑の世界があってびっくりしました。無理もありません。それまで木というものを見たことがなかったのですから。

木々は目が回るほど高く、やりのようにまっすぐに、緑の天井をささえていました。しげった葉は軽くゆれて、日の光に輝き、鳥たちはよろこびのさけびをあげながら、あちこちで空から一直線に舞い下りてきました。

わたしは棒をひろって、砂の上に絵をかきはじめました。ためらうことはなんにもありません。ムーミンの家はどんな形のものか、わたしはちゃんと知っていたのです。

「ムーミンパパの思い出」

 

店内も同様に、自由にはばたく鳥たちや森の生きものたちに導かれるように足を進めていくと、ムーミンパパが自由を得て、森の中ではじめて感じた風や解放感を追体験いただけるような、自然の木を利用した素材でつくられたレストランの建物と、広々とした天井の高い開放的な空間をデザインしました。


フィンランド生まれの光のモビール

風を感じるモチーフとして、フィンランドの伝統的な装飾「ヒンメリ」を内装に取り入れています。ライ麦の茎を使って作られた幾何学模様のヒンメリが自然光を集め輝く姿は、別名「光のモビール」と呼ばれ、豊作や幸せを呼ぶ力があると言われているものです。

ここで飾っているヒンメリは、ニョロニョロやムーミン屋敷を再現しています。

ニョロニョロのモビールが風にふかれるままにゆらゆらと揺れている姿は、実際に、感情を持たないニョロニョロがあてもなく彷徨う姿そのもの。また、光に照らされ影ができる姿は、見る人の心を癒しへと導きます。

昼間の明るい空間でも、日が暮れた後でも、どちらの表情も楽しんでいただける場所です。


森の隠れ家

レストランの奥に歩みを進めた先には、小さな小屋が見えてきます。

赤い扉は、個室の入口。扉を開けた先には、特別なときに使っていただける、隠れ家のような空間をご用意しています。

個室のインテリアについては、過去のキーワードC(Chair)で詳しくご説明しています。

つぎにパークに訪れた際は、Lettulaのムーミンパパの冒険心がつまった開放的な空間で、ムーミンたちが大好きなパンケーキを食べて、湖やヒンメリを眺めながら、幸せをチャージして、冒険をはじめてみるのはいかがでしょうか。

※メニューの写真はイメージのため、変更となる場合があります。

 

ムーミンパパが森の中で出会った、はりねずみの奥さんの看板も、お見逃しなく!

 

 

―――

株式会社ムーミン物語
川崎 亜利沙
(text by Arisa Kawasaki, Moomin Monogatari ltd.)