ムーミンパパの出生の秘密

日本全国のパパさま、こんにちは~。今週の日曜日は「父の日」ですね。「母の日」を取り上げた以前のブログにて、新金庫番も言っておりましたが、「父の日」ってどういうわけか「母の日」よりもちょっと地味ですね。森番はその件について「母の日」の方が単に商業的に儲かるからと考えますが、本当のところはどうなのでしょう。。。少なくとも世の中で、パパの存在感がママよりも薄いってわけではないですよね! でもたしかに昔と比べると、どこの家庭でもパパの立場が若干、弱まってはきているような。。。き、きっと、これは森番の気のせいですよねっっ!!(焦)

そんな近年の家庭事情をよそに、ムーミン一家で圧倒的な存在感を放っているのがムーミンパパ。ある日、珍しく風邪をこじらせたムーミンパパは、もう自分は死ぬんじゃないかと思い、家族を呼び出します。ところがそんな家族ですら、パパの過去について十分に覚えていないことを知ったムーミンパパは、ひどく機嫌を損ねてしまうのでした。ムーミンママはそんなパパに、風邪で外出できない間、自分の青春時代についての「思い出の記」を書いてみてはどうかと提案します。そしてそのようにして出来上がったパパの自叙伝「思い出の記」が、『ムーミンパパの思い出』(講談社/ 小野寺百合子訳)という一冊の本となっているというわけです。

ところで皆さんはそんなムーミンパパに、あの冒険好きな性格を形作った原点とでもいうべき、悲しい過去があるということをご存知でしたでしょうか? 事実『ムーミンパパの思い出』の序章の冒頭部分には、このような一文があります。

『この家族の父であり、またこの家の持ち主であるわたしの一生は、あらしつづきでした。
わたしはわたしの青春時代を、かなしい気持ちで、ふりかえっています。』

この後ムーミンパパは、自身の自叙伝が多少大げさになったり、ごちゃ混ぜになったりすることを弁明してはいますが、それは「経験した土地のようすをはっきりえがくためや、そのときの気持ちのもりあがりをいいあらわすため」であると説明します。また自叙伝を書くためのペンは「わたしの前足の中で、まだまよってふるえています」とあり、ムーミンパパの青春時代が決して、楽しく明るいものばかりではなかったことが見て取れます。

いったいムーミンパパに、いったいどんな悲しい過去があったのか。それはまず「思い出の記」の冒頭で語られている、次のような事実にあると思われます。

『いんきな風のふくある八月の夕がた、ムーミン捨て子ホームの階段の上に、ごくありふれた買い物用の紙ぶくろが一つ見つかりました。この紙ぶくろの中にいたのが、ほかでもない、このわたしでした。』

つまりムーミンパパというのは、捨て子だったのですね。さらには新聞紙に無造作にくるまれていたとあって、これは中々ショッキングな話でもあります。そのようにして孤児院で育ったムーミンパパの幼少期は案の定、愉快なことばかりではありませんでした。ムーミンパパはその頃の孤児院での生活を、涙なしには語れないと言っており、そして当時を次のように振り返ります。

『わたしは、ほんとうに、ひとりぼっちのムーミンっ子でした。』

ここまで聞いていると、本当に悲しくなりますね。でもそれだけでは終わらないのが、さすがはムーミンパパ。というのもムーミンパパにはその頃から、他のムーミンっ子たちとは違う「ものごとに興味をもち、それをふしぎに思う能力」を発揮し、自分で自分の世界を作りだすことに価値を見いだしていくようになるのです。そしてまだ子供だったムーミンパパはある春の日に、ついに孤児院を抜け出し、海へと行きます。そして初めて広い外の世界があることを知ったムーミンパパは、一つの大きな決断をするのです。ムーミンパパは言います。

『「ぼくはぼくの運命を、ぼくの足できりひらいてみせるぞ。」』

置き手紙を残し、ムーミン捨て子ホームを去ったムーミンパパ。そしてまさにここから、冒険家としてのムーミンパパの人生が始まっていくのです。。。

今週は父の日ということで、ムーミンパパの出生の秘密についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか? ムーミンパパの人生に、こんな悲しい過去があったとは正直、驚きでした。
でもそんな孤児院での過去があったからこそ、今の冒険好きなムーミンパパがあるのだと思うと、人生は全て繋がっているのだと納得させられますね。

皆さんもこの「父の日」を機会に、家族揃ってお父さんが経験してきた過去の話に耳を傾けてみるというのも、良いかもしれません。もうすでに知りつくしたと思っている皆さんのパパにも、家族ですらまだ知らない一面があるかもしれませんよ。それでは今週はこの辺で、また来週お会いしましょう~!

新金庫番も子どものころは、親が小さかった頃の話を聞くのが好きだったなあ。自分の親が、さらにその親のことを「郵便局一の韋駄天だったそうだ」とほめたり、姉さんのことを「自分の引き出しにお菓子をしまっておくと、自分のものは先に食べてしまう姉さんに必ず見つかって食べられてしまった」とか、自分にとって圧倒的な存在だった親が若い頃、今とは全く違う感性で経験したり、感じたりした世界のすべてが興味深かったわねえ。
そんな意味でいうと、自分の「思い出の記」をまとめ上げたムーミンパパはすごいし、それを全て聞くことができたムーミンたちはラッキーってことね。「ムーミンたち」っていうのは、どうしてかっていうと『ムーミンパパの思い出』には、ちびのミイやスニフ、スナフキンのお父さんやお母さんたちも、若者として登場し、青春の冒険を見せてくれているんです! みなさんも機会があったらぜひ、ムーミンパパの思い出の記をめくってみてください~。

ところで、今年のムーミンの日の集いのお申し込み締め切りがいよいよ、来週月曜に迫りました! 定員を超えると抽選となりますが、うっかり申し込み忘れていた方は、ぜひ月曜日までにこちらの「ムーミンの日の集い」ページから、お申し込みをしてくださいね~!!
もちろん
「2018 ムーミン絵手紙コンテスト」は、投票の真っ最中。こちらもよろしくお願いいたします。ではまた来週まで、アディオ~ス!!