
“幻のトロール人形”

みなさん “幻のトロール人形” と呼ばれるムーミン人形はご存じですか?
今回はそんな人形の誕生秘話をご紹介します。

1950年代から約20年間、ヘルシンキの郊外「ヤルヴェンパー」に存在した
アトリエ「Fauni(ファウニ)」。
ヘレナ・クウシコスキが、当時役者で収入が不安定だった夫マルッティを支えるため、完全ハンドメイドの人形作りをスタートしたのが始まりでした。

そして数年後には 夫マルッティも芸術家へと転身し、妻と共にハンドメイドの人形作りを始めるのです。
オリジナルのFauniトロールの製作からスタートした彼らが最初のムーミントロール人形を発表したのは1955年のこと。

この一つひとつ丁寧に作りこまれた人形たちを目にしたトーベ・ヤンソンは大変気に入り、公式のムーミントロール人形 として認められる事となったのです。


この人形たち、肌は天然の皮、髪は羊毛でできています。
また、フィンランドのファブリックブランドとして有名なMarimmekko製の洋服を身にまとった人形もあったりと、製法だけでなく材料にもこだわったものでした。

そんなムーミン人形たち、フィンランドの老舗デパートメントストア ストックマンで販売が開始されると、瞬く間に人気者に。
当時は売り場で常に欠品状態となるほどの好評ぶりだったそうです。
そしてすぐにお隣り、スウェーデンでも販売が開始される事となったのです。


このムーミン人形は、ムーミンママ、ムーミンパパ、スノークのおじょうさん、トゥーティッキ、ヘムレンさん、フィリフヨンカ、スナフキン、ミムラねえさん、リトルミイ、スティンキー、スニフ、そしてムーミンという顔ぶれで展開されました。

ヘルシンキのアトリエFauni は1971年に閉鎖、現在はアメリカに拠点を移しています。
そしてヘルシンキで製作されていた初代のムーミン人形たちは、今ではコレクターたちの間では “幻のトロール人形” とも呼ばれる貴重な存在となっているのです。
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