ムーミン一家の家づくり

 2018年のサッカーワールドカップ、いよいよ盛り上がってきましたねっ!!  ワールドカップの時期になると決まってサッカーに夢中になる、にわかサッカーファン森番です!(オフサイドって何。。。) (オフサイドも知らないの。。。 by 新金庫番)日本から遠く離れたロシアにて開催中の今大会。時差の都合上、試合の放送時間が夜遅いため、またまた寝不足という方も多いのでは!?
そんなロシア大会ですが、とあるモノが日本と非常に深い関わりを持っているんだそうです。
というのも実は今大会の会場一つであるサンクトペテルブルク競技場は、日本が世界に誇る建築家、黒川紀章による遺作であるとのこと。そんなご本人は残念ながら、作品の完成を見ずして2007年に亡くなりますが、昨年2月に完成したばかりの競技場の方は、晴れて今大会でも最大規模の試合数と収容人数第二位を誇るスタジアムとなりました。創造した人間が故人となった現在でも、作品として世に残りつづけ、世界中の人々を熱狂の渦に包みこんでいる。。。建築の世界というのは、とても奥深いですね。

ところで皆さんはフィンランドという国が、巨匠といわれる建築家を何人も輩出してきた、建築で有名な国でもあるということを知っていましたか? フィンランドデザインを世界に知らしめた第一人者ともいわれる、建築家アルヴァ・アアルトなどがまさにそうですね。そんなお国柄もあるのでしょうか、ムーミン物語中でも家を建てるといった場面が何度か登場しています。以前ブログでもご紹介しましたが、そもそもムーミン屋敷というのもムーミンパパによる手作りでしたね。
(フィンランドでは、子どものための小さな家を庭に建てる習慣があって、大人も子どもも、日曜だけでなく、建築にはなじみが深いみたいですね。別荘もよく自分で建ててるらしいですよん。by 新金庫番)

 

一方のムーミン・コミックス『恋するムーミン』(筑摩書房/ 冨原眞弓訳)の「家をたてよう」にも、ムーミンが自分で家を建てる話が出てきます。リトルミイが突然一家にやって来たことにより、自分の部屋を奪われてしまったムーミン。それにもかかわらず、奪った張本人であるリトルミイから「自分の家をたてなよ!」「スノークの女の子もあんたを見直すってもんよ」とアドバイスを受け、新しい家を作ることを決心します。早速、家作りに取りかかったムーミンは思います。

『なんでも自分でやるってのは楽しいね』
『自分でたてた家で眠るのって最高だな』

さすがはムーミンパパの息子ですね。しかしいざ家作りが始まると、自分のしっぽをセメント漬けにしてしまったり、家が斜めに傾いてしまったり、建築許可が下りなかったり、家が雨漏りしだしたりと、これでもかと問題が起こります。悪戦苦闘を強いられるムーミン。途中、不機嫌になりながらも何とか家を完成させますが、出来上がった家は、想像していたムーミン屋敷とは似ても似つかない、へなちょこな家なのでした。しかし家を建てたこと自体に、すっかり満足してしまったムーミン。

『楽しいのは家をたてることだと思うな(後略)』

出来たばかりの家をミムラたちにあげると言いだして、インテリアを自分好みにアレンジするのを楽しみにしていたスノークの女の子はがっかりして泣いてしまいます。困りはてたムーミンは、代わりに月明かりの元、一緒にテントに住むことを提案。そしてムーミンが建てた家は無事、火事で家を無くしたミムラ夫人と小さなミムラたちのために、正式にプレゼントされることになるのです。ムーミンは、家をもらうことに恐縮するミムラ夫人へこう言うのでした。

『もちろん!楽しいのは住むことじゃなくてたてることですからね』

今週はワールドカップの競技場から、建築をテーマにお話しましたがいかがでしたでしょうか? このようにムーミン一家の様子を見ていても、建築というものがフィンランド人にとって身近なものである、ということが分かりますね。共に豊かな自然と森に囲まれる日本、そしてフィンランド。もしかするとその両国には何かを「作ってみたい!」と思わせる、地理的な要因があるのかもしれないですね。それでは今週はこの辺で、また来週お会いしましょう~!

最後に新金庫番からちょっとしたお知らせを。2018 ムーミン絵手紙コンテストのグランプリ投票の期間終了が、いよいよ2018年7月2日(月)までと迫ってまいりました。あとで選ぼうっと思ったままだったみなさま、清き一票をお忘れなくです~。