ムーミンバレーパーク限定のムーミンマグ~アラビアのムーミンマグ物語


 

「ムーミントロール・グリーン」2019年

2013年から2018年にかけて作られていた、ターコイズのムーミントロールのマグに代わって、2019年から発売されている新しいムーミントロールのシリーズです。このシリーズは、マグカップ、ボウル、プレートがあり、デザインは、他のマグカップと同じように、トーベ・スロッテが手掛けています。エキサイティングで楽しいムーミン・コミックスの中から、「まいごの火星人」(1957年)をベースにデザインされました。この緑のシリーズは、現在販売中です。

「ニンニ」 2019年

姿の見えない子、ニンニがムーミンマグに登場するのは、1999年にアラビアがムーミンのキャラクターマグシリーズを始めて以来、これが初めてです。ニンニは、1962年に出版されたトーベ・ヤンソンの『ムーミン谷の仲間たち』に収録されている短編小説「目に見えない子」の登場人物。マグカップに描かれたこの美しいイラストは、トーベ・スロッテが選んだもので、明るいピンク色も加えられています。

この児童虐待についての普遍的な物語は、常に影響力のあるものですが、2019年にニンニのシリーズが発売されたのには理由がありました――それは、国連の子どもの権利条約がちょうど30年を迎えたからです。2019年に発売されたニンニとムーミントロールのマグカップ1個につき1ユーロが、このマグカップが販売されたすべての国のセーブ・ザ・チルドレンのための現地活動に寄付されました。マグカップは今後もアラビアのセレクションに残る予定です。

 

「ムーミンバレーパーク」 2019年

2019年3月、フィンランド以外では初めてのムーミンのテーマパークが日本にオープンしました。このとき、飯能にあるこのムーミンバレーパークのみで販売される限定のムーミンマグカップが登場しました。

マグカップに描かれているキャラクターの原画は、トーベ・ヤンソンのフォーレニングス銀行の広告(1956年)に描かれたものです。背景のムーミンやしきと木々は、ムーミン・コミックスの『おさびし島のご先祖さま』(1955年)にインスパイアされています。

他のスペシャルなムーミンマグと同じように、このマグカップにも底に特別なロゴがあしらわれています。このマグには、ムーミンバレーパークのロゴが印刷されています。バレーパークのロゴとメインアートは、ヤンソン一族の一員、トーベ・ヤンソンの姪の長男で、フィンランド人のデザイナー、ジェームス・ザンブラがデザインしました。このムーミンバレーパークのマグカップは、今後もパーク内で販売される予定です。

 

 

「イブニング・スイム」 2019年

2019年のサマーシーズンは、ムーミン・コミックスにインスパイアされた6部作シリーズの第2弾が続きました。ストーリー性のあるシリーズの第1弾は、2018年に発表された「バカンスへ行こう」です。

トーベと弟のラルスのコミックは、1990年代からアラビアのマグにインスピレーションを与えてきました。当時は、実際のコミックスのコマ割通りマグカップにレイアウトされていましたが、後にはコミックからイラストのアイデアを得て、コラージュ技法を使い、より自由にレイアウトしてストーリーを作るようになりました。

この2019年のサマーシーズのデザインは、1955年にイギリスの新聞紙「イヴニング・ニューズ」に初出のムーミン・コミックス、「おさびし島のご先祖さま」をモチーフにしています。マグカップのイラストコラージュは、これも他と同じく、アラビアのデザイナー、トーベ・スロッテによるものです。このシリーズは、2019年の夏限定で発売されたシリーズで、マグカップ、プレート、スプーン2本で構成されています。

翻訳/内山さつき

※原画、イラストはすべてMoomin Characters社によるもの、商品画像はFiskars社によるものです。