8月9日のトーベ・ヤンソンの誕生日がフィンランドで国旗掲揚の日に


 

フィンランド内務省は、トーベ・ヤンソンの誕生日に、独自の国旗掲揚日を設けることを発表しました。これは、国民の祝日ではありませんが、トーベ・ヤンソンとフィンランドの芸術を祝うため、2020年8月9日(日)に、全国で国旗を掲揚することを推奨するものです。トーベ・ヤンソンは、影響力のある芸術家・作家として認められ、小説などの著作は50カ国語以上に翻訳され、国際的にも評価されています。ムーミン・シリーズの作者として最もよく知られていますが、画家、イラストレーターとしても活躍しました。彼女の作品の多くは、マイノリティや多様性の受容というテーマと関わっています。

マリア・オヒサロ内務大臣は、「この日に、私たちは、トーベ・ヤンソンがフィンランドの芸術と文学に与えた大きな影響に敬意を表すると同時に、より広い意味で、フィンランドの偉大な芸術作品も祝うことができるのです」と述べています。

国旗は8時に掲揚され、21時に下げられます。

 

フィンランド内務省は、2017年にもトーベ・ヤンソンの誕生日を新しい国旗掲揚の日に制定しようとしていましたが、その時は進展しませんでした。今回提案された国旗掲揚日は、内務省が推奨するもので、8月9日に国旗を掲げることが人々に広く受け入れられれば、公式なものとして年間行事に追加されるよう推薦する予定です。すべての国の機関やオフィスでは、今年の8月9日、国旗を掲げ祝うことになっています。

フィンランドには、独立記念日など法律で義務付けられた国旗掲揚の日と、法律で義務付けられていない国旗掲揚の日があります。法律で定められていない国旗掲揚の日には、フィンランドで初めて女性で国旗掲揚日と定められた社会運動家のミンナ・カンスや、音楽家のジャン・シベリウスなど、個人の功績を祝って制定された日も含まれ、トーベ・ヤンソンの誕生日も年間行事に追加されれば、こちらの国旗掲揚日として扱われることになります。

 

写真: ペル・ウーロフ・ヤンソン

翻訳/内山さつき