【アーカイブリンク有】『ムーミン谷の彗星』読書会レポート(新ノベルティ完成記念インスタライブ)

ムーミン公式ファンクラブの新しいノベルティ『「ムーミン谷の彗星」スニフのわくわくランチーフ&ヘムルの変身風呂敷』が完成したことを記念して本ノベルティのデザインの元となった小説『ムーミン谷の彗星』の読書会をインスタライブで開催いたしました。その模様を一部こちらでレポートいたします。

最後にInstagramでのアーカイブリンクをお付けしていますので見逃した方はぜひ動画でご覧くださいね。

スタジオ内は彗星が迫るムーミン谷をイメージしたライティング……!

当日はファシリテーターとして、講談社のムーミン担当であり児童書編集者の磯村花世さんと、ゲストとして翻訳者であり、ムーミン全集【新版】の翻訳編集をご担当された畑中麻紀さんをお招きしました!

“ムーミン全集【新版】1”の『ムーミン谷の彗星』は、【1】というナンバーの通り、「ムーミン全集」のはじめの一歩。このお話で、ムーミンはスナフキンやスノークのおじょうさんと初めて出会います。

全体のストーリーを追う前に、小説『小さなトロールと大きな洪水』『ムーミン谷の彗星』が執筆された背景のお話から。

それまではパリに留学するなど、画家として有望だったトーベですが、当時はソ連がフィンランドに侵攻。トーベは色彩豊かな絵が描けなくなり、空襲におびえながら、物語を書き始めました。『ムーミン谷の彗星』に出てくるさまざまな自然災害はその不安を表しているのではないかといわれています。

『ムーミン谷の彗星』が初めて書かれたのが1946年、タイトルは『彗星を追って』というものでした。

その後、1956年と1968年、挿し絵も含め大幅に改稿し、現在の『ムーミン谷の彗星』を完成させました。

実はノベルティのデザインにも入っているスニフのお気に入りの「子ネコ」が改稿前は登場しておらず、その代わりに出ていたのが「キヌザル」だったのだとか。トーベのお父さんが実際に飼っていたサルをモデルにしていたのではないかとも言われているそうです。

(実は現在も英語版の『ムーミン谷の彗星』は1946年版のままなのよね、なんてトリビアなお話も。)

お話の中でさまざまな危機にも面するムーミンたちですが、あくまでマイペース。「ダンスを踊っちゃったりして呑気」だし、「ヘムレンさんは全然慌てていないしね」なんてお話をしながらストーリーをざっとおさらいした後、今回の読書会のテーマへ

テーマは『「ムーミン谷の彗星」に出てくるおいしそうな食べ物』です。

ムーミンママは、流し台のそばに置いてあったバスケットに、サンドイッチをつめこみました。そして、缶からキャンディをひとつかみと、べつのかごからりんごを二つ取り出しました。昨日の残りの小さなソーセージも四つ入れます。それから、いつでも飲めるように、まぜあわせてたなの上にのせてあったジュースを一びん、持ってきてくれました 

-ムーミン全集【新版】1『ムーミン谷の彗星』講談社刊

ムーミンママがバスケットに詰めてくれた「キャンディ」の部分はスウェーデン語で「karamell」。この単語はムーミン全集の中でも物語によっては「キャラメル」となっていて、そのイメージが残っている方も多いと思います。

新版『ムーミン谷の彗星』の初版では「キャラメル」としたのですが、新版全集の改訂が進んでいくにつれ、ここは「キャンディ」であることがはっきりしたとのこと。

そして、ムーミンママが持たせてくれた「まぜあわせてたなの上にのせてあったジュース」とはどんなものなのでしょうか。何か2つのジュースを混ぜた?粉を溶いたもの?色々と想像してしまいますが、これは夏の間に収穫したベリーなどの果物を煮詰めてシロップにしたものを保管しておき、それを水などで割って飲む習慣があり、それを指しているのではないかとのことでした。

どんな味がするのかな?

ここでムーミンたちが焼いている「パンケーキ」はどんなもの?というお話も。

今回のインスタライブは以下のページからアーカイブをご覧いただくことが出来ます。

アニメーションや絵本、コミックスと多くの形でリリースされている『ムーミン谷の彗星』ですが、小説はまだ読んだことがないという方も、何度も読んでいるという方も興味深くご覧いただけることと思います。

磯村さん、畑中さん、リアルタイムでご視聴いただいたみなさま、ありがとうございました!

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新しいノベルティ『「ムーミン谷の彗星」わくわくスニフのランチーフ&ヘムルの変身風呂敷』について

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