(150)ムーミンの誕生から75年

#OURSEAグッズのひとつ、リフレクター。デザインも海にちなんだものになっている。

今年は最初のムーミン本が出版されて75年。フィンランドでは、海洋文化や海にまつわる保護活動を行っているジョン・ヌルミネン財団と、「海の環境」を一緒に考え改善する取り組みを記念年の柱にしている。#OURSEA(私たちの海)のロゴ入りのムーミングッズは、その売り上げの一部がバルト海の保護活動に寄付されることになっていて、この一年さまざまな商品が登場する予定だ。

そのほか記念年の大きなイベントがいくつかある。2月からタンペレ市にあるムーミン美術館では『ムーミンと海』と題した企画展が始まる。さらに5月、フィンランドの国立博物館でムーミンの特別展がオープニングを迎える。ムーミンに欠かせない「愛、冒険、自由」をテーマとした国立博物館での展示は5月15日から9月20日まで。

夏至祭にはヘルシンキ中央駅からほど近いトーロ湾で、『ムーミン谷の夏まつり』にヒントを得た水上劇場が登場するとか(現在の段階では詳細は未定)。

そしてフィンランドのムーミンファンが心待ちにしているのが9月25日公開の長編映画だ。『TOVE』(仮)というタイトルの通り、トーベ・ヤンソンについての映画で、つい先日、主演が発表された。

映画でトーベ・ヤンソンを演じるのはアルマ・ポウスティ。トーベ・ヤンソンが親しくしていた女優ビルギッタ・ウルフソンの孫で、以前スウェーデン劇場で上演されたトーベ・ヤンソンを題材にした芝居でもトーベ・ヤンソンを演じている。

また映画の公開に合わせて、ヘルシンキでトーベ・フェストというイベントも予定されている。イベントはトーベ・ヤンソンの誕生日の8月9日から9月30日まで。

先月ご紹介したエンマ・クリンゲンベリのコンサートはヘルシンキ公演のあとにフィンランド国内のツアーがあるし、ボートの見本市でムーミンが登場したり、海洋博物館でトーベ・ヤンソンやムーミンがとりあげられたりと、今年は地方の町でもトーベやムーミンに触れられる機会が増えそうだ。

ヘルシンキにあるムーミンショップには#OURSEAのポスターも。

森下圭子