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ムーミンの生い立ちをご紹介します。ムーミンの誕生と歴史を知りたいときはこちらをご覧下さい。
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トイレの落書き
フィンランドの多島海を望むペリンゲという小さな村。その村にある一軒の家の外トイレのすきま風よけの厚紙に鉛筆描きの小さな絵がありました。今では色あせて輪郭もはっきりしませんが、大きな鼻のその生き物の下には「スノーク」と書かれています。この生き物こそが、初代ムーミン、今のムーミンの原形ではないかと言われています。そこは、ヤンソン一家は、1921年から1950年代の終わりまで、ペリングの漁師グスタフソンから借りていた夏の別荘の離れで、落書きが描かれたのは1920年代の終わり頃から30年代初めにかけて、トーベが十代の頃ではないかということです。
レンジのうしろの生き物
トーベ・ヤンソンが16歳の頃の話です。
彼女はストックホルムのエイナルおじさんの家にお世話になりながら、美術の勉強をしていました。
ところが育ち盛りでもあり、夜中にお腹がすいてはこっそりと台所に行き、夜食を失敬していました。
ある晩、いつもの通り夜食を探しに来たトーベは、エイナルおじさんにみつかってしまいます。
おじさんは、ふざけてこう言いました。
「レンジ台のうしろには、ムーミントロールという生き物がいるぞ。こいつらは首筋に息を吹きかけるんだ」
トーベはこのジョークを大変気に入り、それ以来エイナルおじさんの家の台所にはムーミントロールが住んでいるということになったのです。
そしてトーベは頭の中でムーミントロールの姿を空想してはスケッチしていたといいます。
ムーミントロールのデビュー
ムーミントロールは最初から今のような姿をしていたのではありません。歳月を重ねながら変化していきます。
ムーミントロールのデビューは、1934年。20歳のときにトーベは『黒いムーミントロール』という水彩画を描いています。そこにはシルエットながら大きな鼻と耳をもった、明らかにムーミントロールとわかる生き物が描かれています。
しかし今のようなかわいらしいムーミンではなく、むしろ赤い目をした恐ろしい妖怪のような姿です。
その後、トーベはスウェーデンの雑誌『ガルム』で風刺画を描くようになり、イラストの中にムーミントロールらしい生き物が描かれています。
しかし1943年4月のイラストでは、その名前は「スノーク」となっています。大きな鼻と体型は明らかにムーミントロール族そのものですが、耳としっぽはありませんでした。
その後ムーミンは『ガルム』でしばしば登場し、同じ1943年の12月にはついに耳としっぽが生えています。
また1947年に描かれたヘルシンキ市庁舎の壁画にも、ムーミントロールの姿が描かれています。
しかし現在のようなムーミンの姿になるにはもうしばらくの時間がかかります。
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